ワークショップ開催報告
主催:(有)トライ・ワークス
2008年8月23日(土)に、トライ・ワークストレーナーの漆原みゆきによる、「傷害評価法〜膝関節編」を開催しました。
オンフィールドに立つアスレティックトレーナーは、選手が倒れる場面に遭遇する機会が多くあります。また選手が「膝の辺りが痛いです」などと訴えてきます。どのような状況であっても、アスレティックトレーナーは冷静に、そして正確にけがを評価し、処置する必要があります。アスレティックトレーナーにとってより正確な傷害評価を行うことは極めて重要な仕事です。
本ワークショップでは、基本的な傷害評価法を一から見直し、講師の漆原が実際に経験した傷害発生時の選手の心情やエピソードの紹介を交えながら座学と実技実習を行いました。
講義の冒頭では、競技特性や選手の性格・年代別に異なる評価の注意点を理解しました。適切なH.O.P.Sの手順を実施することで傷害評価の正確性は著しく向上することや正確な評価がその後の処置、再発予防方法の選択に影響することを再確認しました。
アスレティックトレーナーをはじめ、パーソナルトレーナー、鍼灸あん摩マッサージ指圧師、柔道整復師、学生トレーナーが参加しました。スペシャルテストの実習では、アスレティックトレーナーの実施する体勢や関節を引き出す方向、エンドポイントの感覚といった詳細部分まで多くの質問が出され、活気あるワークショップとなりました。
概要
問診→観察→触診→スペシャルテスト→応急処置・搬送→予防法の手順で実習を進めて行く。
問診
[when][where][what][how][why]を基本とし、様々な視点から問診を行うことにより沢山の情報を得、このケガはこれかもしれない、又はこれではない可能性があると、評価をする。
観察
歩行、立位姿勢、アライメントなど患部にとらわれず、全体を観察、評価する
・O脚、X脚、反張膝
・Q-angle
・膝蓋骨の位置
・大腿四頭筋
・SQなど動的アライメント
触診
触診時の注意点などふれながら正確な位置を確認する
・骨
・筋
・靭帯
・半月板
・神経
・血管
スペシャルテスト
骨・筋・靭帯・半月板テスト、・関節可動域テスト
・筋力テスト
・スペシャル・テスト
応急処置
内側側副靭帯損傷をケースにRICE処置の方法から病院までの搬送の仕方を行う
・圧迫の方法(パッドやバンテージの使い方)
・固定方法(ブレースの使い方)
・松葉杖の指導
傷害予防のエクササイズ
Knee in toe out を防ぐための筋力強化プログラム
・中殿筋(OKC)
【日 時】 | 2008年8月23日(土) 9:30〜13:30 |
【受 講 料】 | 7,000円(税込) |
【会 場】 | 東京リゾート&スポーツ専門学校 |
【担 当】 | 加古、河合 |
問い合わせ/(有)トライ・ワークス |
【講師】漆原みゆき(うるしばらみゆき)[PROFILE]
流通経済大学付属柏高校ラグビー部
アスレティックトレーナー
トライ・ワークス トレーナー
経歴
1976年埼玉県生まれ
2001年日本社会体育専門学校卒
(有)トライ・ワークス所属。流通経済大学付属柏高校ラグビー部アスレティック・トレーナー、現在に至る。
現チームを担当しながら、カバディ日本代表チーム帯同やCM撮影への帯同、専門学校での非常勤講師と多方面にて活躍中である
資格
日本体育協会公認アスレティック・トレーナー