■経歴
1980年生まれ
2001年3月 日本社会体育専門学校卒業
■資格
日本体育協会公認アスレティックトレーナー
NSCA-CPT
JATI-ATI
■職歴
2003年6月〜2005年3月 日立国分男子バレーボール部(コンディショニングトレーナー)
2003年6月〜2005年9月 東京ヴェルディ1969(コンディショニングトレーナー)
2004年7月〜2006年3月 日立佐和リヴァーレ女子バレーボール部(コンディショニングトレーナー)
2005年1月より有限会社 トライ・ワークス所属
Panasonic女子陸上競技部コンディショニンディレクター(2003年1月〜現在)
日立佐和リヴァーレ女子バレーボール部コンディショニングトレーナー(2008年5月〜現在)
今回は、パナソニック女子陸上競技部にてコンディショニングディレクターを担当している角 勝義トレーナーに話を聞きました。
私自身小学生の頃から野球を始めたのですが、高校入学前に肩を壊しプレーを断念しました。それがきっかけで怪我によって競技を止めなければならない選手を少しでも減らしたいと強く思うようになり、アスレティックトレーナーを目指すことにしました。
バレーボールは選手の求める動きの多彩さ、陸上はランニングフォームや加重バランスなどの感覚の繊細さ、競輪のペダリングは踏み込みよりも円滑な動作など、私自身がトレーナーとして関わって初めて気づいた競技の特性が多くありましたので、とても充実していました。
一方、難しさは監督・コーチ・選手が求めることに対して100%のアプローチをすることですね。もちろん100%は難しいので少しでも良い返答ができるよう、常に問題意識を持つようにしています。
私自身の失敗談にもなりますが、オーソドックスなトレーニングのみでは傷害発生率の低下やパフォーマンスの向上は困難でした。ランニング動作は片脚支持の繰り返しであるのに、両脚スクワットで効果が期待できるのかと・・・。人間の動きはファンクショナルな動作(減速・固定・加速)で成り立っているので、理想の動作習得のためにファンクショナルトレーニングは必要だと思います。
まずは正しい動作を習得するために、独立したisolationエクササイズを主にキネティックチェーンの不具合や代償運動、左右のアンバランスなど、個々の弱点を修正することを目標にします。そこから身体・競技特性を考慮して、特異的なファンクショナルトレーニングを導入する形をとっています。筋肉・関節・神経系統が協調しやすい状態が作れた選手にのみ行うことです。
まずは良い姿勢がとれていることです。悪い姿勢では前記したキネティックチェーンの不具合から代償運動を作り、アンバランスな状態が生まれます。そのような状態でファンクショナルトレーニングを導入しても誤った運動パターンを増長させることになるので、その点を注意しています。
監督・コーチ・選手と信頼関係が築けなければ、仕事を円滑に進めることは困難になるので、相手の立場で物事を考えるようにしています。それと気軽になんでも相談しやすい雰囲気を作ることですね。若い選手は特に同じ目線に立って会話をしないと痛みやアクシデントなどちょっとした症状は自分で判断して、後に大事になるケースがあるので。
後は自分の立場から求められた要求に全力で応えることです。業務中に情報は溢れているので、ちょっとしたサインを見逃さないように心掛けています。