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T's STUDIO:コラム

T's STUDIO

T's STUDIO写真 2011年3月7日(月)、8日(火)、帝京平成大学にて第14回学生トレーナーの集いが開催されました。今回のシンポジウムのテーマは「Colors」
初日のシンポジウムでは、シンポジストの方々の「自分の色」やこれまでの道のりについて語られました。シンポジストの1人として招かれた、トライ・ワークス所属の大木 学ATC(帝京大学ラグビー部ヘッドアスレティック・トレーナー)は、15分間の中で4つの項目についてお話をいたしました。

1.私がフィールドに立つ意味・目標
2.スポーツの安全を確立するには 
3.トレーナーに必要なスキル
4.私の原点:学生トレーナー時代

大木が特に強調をしたことは「チームがトップレベルであると同時に安全であること」です。スポーツの安全を確立するために、トレーナーとしてどのような決断・行動をするべきか、また安全を確保する上でトレーナーの担う役割についてお話をしました。
例えば、大学ラグビーでは、社会人のトップチームと比較すると、チーム内に技術面や体力面でレベルの差が見られ、その差が原因でプレー中の怪我や危険な場面を引き起こすこともあります。また、大学生はいまだ成長期であり、その時期特有の障害が発生します。選手の特徴を捉えた上で、それらのことを考慮して、トレーナーとして最善のサポートができるよう心がけていることを参加者にお伝えしました。

T's STUDIO写真 安全確保におけるトレーナーの責務として、「競技現場における緊急時の対応」について、日頃からトレーナーを筆頭にしたチームスタッフ間での訓練の重要性があげられます。大木は、コンタクトスポーツで発生頻度の高い「重症頭頚部外傷」の発生時の対応について学術的・医学的データをまとめ、対応時のテクニックを体系化し訓練を啓蒙する活動に力を注いでいることをお話しました。またスポーツ現場であれば競技を問わず必須スキルとされる、事故防止と緊急時のFirst aid(初期対応、心肺蘇生、AED)について、L.S.F.A.講習会を通して、スポーツに関わる全ての人へスポーツ安全の啓蒙をしていきたいと今後の抱負をお話しました。

最後に、「私の原点」としてアメリカでの学生トレーナー時の経験談をお話しました。何かあったらすぐに訴訟問題になることの多いアメリカで、言葉の弊害もある中、突然1人でフィールドを任された時の不安な気持ちを振り返り、日本とアメリカの文化の違いを肌で感じながらがむしゃらに取り組んだ学生トレーナー時代のエピソードをお話しました。

その後、シンポジスト3名に対する質問コーナーの時間になり、参加した学生の方々からは「現場での実際」「印象に残っている経験」「コミュニケーション方法」など、数多く質問があり、とても充実した時間になりました。
夜の懇親会では関係者を含め大変多くの学生の方々からご挨拶を頂き大変有意義な時間を過ごさせて頂きました。
最後に、今回このような場を設けて頂いた関係者の方々、ご協力頂いた方々に感謝いたします。

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